知りたい!費用についての疑問。

身近な親日国、台湾で中国語を学びたい!
人生の中で、留学に行ける機会はそう多くありません。
今まさにそのチャンスをつかもうとしている人、留学をステップに新境地を切り開きたいと意気込んでいる人もいることでしょう。

でもいざ準備となると、真っ先に気になるのがお金のことではないでしょうか。
一体いくらぐらい用意すれば大丈夫なのか? ここでは、そんなみなさんの素朴な疑問にお答えいたします。

生活費はどのくらいする?

台湾は日本に比べると物価も低く、経済的な負担を抑えて勉強できる人気の留学先です。
ただ、最近の円安の影響を受けて、以前に比べると割高感が強まってきているという実情もあるようです。

ここでは、滞在生活のさまざまな場面を想定し、どのくらいのお金がかかるかを見てみましょう。
なお、文中の日本円表示は1NT$(ニュー台湾ドル)=3.9円(2015年5月12日現在のレート)で換算してあります。

食べる

外食文化が浸透している台湾では、庶民向けの屋台から高級レストランまで幅広い選択肢があり、どの価格帯のものを選ぶかによって食費は大きく変わってきます。

低く抑えたい方は学食や安くて美味しい食事処が近くにあると助かりますね。
夕方から多くの屋台が立ち並び観光スポットともなっている士林夜市(台北市士林区)の定番メニューの価格は次のような感じです。

鶏のから揚げ(特大サイズ)    約55NT$(約220円)
広東粥              約70NT$(約270円)
台湾ソーセージ          約60NT$(約230円)
台湾さつま揚げ          約50NT$(約200円)
イカのとろみスープ        約60NT$(約230円)

服を買う

まずはお馴染みの日本ブランド。
台湾全土に50店舗以上を展開しているユニクロの価格を見てみましょう。

Tシャツの場合、安いものなら190NT$(約740円)からありますが、中心価格帯は390NT$(約1520円)~590NT$(約2300円)といったところです。
日本では低価格・高品質なイメージで定着しているユニクロですが、総じて物価の低い台湾では割高感の方が強いかもしれません。

次に地元ブランドとして、日本や韓国のトレンドを取り入れた台湾のレディースアパレルブランド「衣芙日系」を例に挙げてみましょう。
夏物トップスで200NT$(780円)前後の商品が主流で、一部の高価格品でも399NT$(約1560円)となっていますので、日本に比べればお手頃と言えるでしょう。

もちろん、このほかノーブランド商品や露店、市場で売っている格安品もあります。

映画を見る

映画館は台湾の人たちにとっても人気の娯楽スポット。
各地にシネコンがあり、若者からお年寄りまでたくさんの人でにぎわっています。

チケット料金は映画館によって異なり、ペア料金やフード・ドリンク付きなどそれぞれ独自の優待サービスを打ち出しています。
台北市中山区にある14スクリーン・1553座席のシネコン、欣欣秀泰影城(SHOWTIME CINEMAS)の料金は以下の通り。

日本で言えば毎月1日のファーストデーやレディースデーなどのサービスデー料金に近い感覚ですね。

欣欣秀泰影城の料金表
映画の種類 通常チケット 優待チケット
2D 290NT$(約1130円) 340NT$(約1330円)
3D 340NT$(約1330円) 310NT$(約1210円)

公共交通機関を利用する

鉄道に乗る

台北ではMRTと呼ばれる地下鉄(一部地上線)のネットワークが充実していますので、利用する機会も多いでしょう。
2015年5月現在で1~5号線が運行されており、近郊の新北市ともつながっています。

2014年の統計では、平均で1日当たり延べ186万人、年間で延べ6億8000万人が利用。
首都・台北の市民の足として交通ネットワークの中核を担っています。

運賃は乗車距離によって段階的に分けられており、20NT$(約78円)~65NT$(約250円)です。
日本の地下鉄と比べると、かなりリーズナブルですね。
さらに、プリペイド式の交通ICカード、「悠遊カード(EASY CARD)」を使えば20%割引料金で乗車できます。

タクシーに乗る

タクシー料金は都市によって異なりますが、台北市内では初乗り運賃が70NT$(約270円)から、時間距離併用式のメーター制です。
メーターで表示される料金のほかに、往路・帰路の高速道路料金などが追加される場合があります。
また、春節(旧正月)シーズンは追加料金がかかります。

利用方法は自動ドアではないこと以外は日本と同じ。
流しのタクシーが至るところで走っていますので、拾いやすいでしょう。黄色の車体が特徴ですが、見た目のきれいな車を選ぶ方が無難です。

乗車距離 日中(午前6時~午後11時) 深夜(午後11時~午前6時)
初乗り(1.25kmまで) 70NT$(約270円) 70NT$(約270円)
距離加算(250m毎) 5NT$ (約20円) 5NT$ (約20円)
渋滞加算 (時速5km以下、1分40秒毎) 5NT$ (約20円) 5NT$ (約20円)
深夜料金(乗車1回ごとに追加) 20NT$ (約80円)

留学の費用はどれくらいかかるの?

 

留学期間で比較してみよう

当然のことながら、かかる費用は滞在期間によって大きく変わってきます。
ここでは典型的な留学パターンに分けて、その費用を見ていくことにしましょう。

※なお、台湾の貨幣単位はNT$(ニュー台湾ドル)が使われており、文中の日本円換算表示は2015年4月22日現在の為替レート:1NT$=3.86円で計算したものです。

2.気軽に異文化体験 ~短期留学の場合~

授業料

まずは授業料から。
人気の留学先である台湾師範大学と台湾大学が提供している2015年春の3週間プログラムはそれぞれ次のような内容となっています。

大学 内容 費用
台湾師範大学 一日3時間の語学レッスンに文化・校外学習や交流会などのイベント 1,000USドル
台湾大学 授業(中国語コース45時間、文化コース10時間)
教材費、文化活動費、 日帰り旅行代など
(宿泊を申し込まない場合は宿泊費が差し引かれます)
・提携校の学生 2,060USドル
・その他の学生 2,260USドル

※1ドル=120円で換算

宿泊費

次に宿泊費用ですが、語学留学生は基本的に自分で滞在先のホテルや賃貸マンションを探す必要があります。

台湾師範大学がホームページで、主にショートステイの留学生向けに台北市内にある手頃な価格の宿泊施設を紹介していますので、その中のいくつかを詳しく見てみましょう。

師範大の師大会館の費用
二人部屋で一泊1200NT$から。
ただし、7月1日から8月31日の夏休みシーズンは10%値上がりします。
台北国際学舎の費用

国内外の学生向けに宿泊サービスを提供しています。学生用二人部屋で1泊500NT$~と割安。部屋をゲスト用にグレードアップすると1泊990NT$~に上がりますが、冷蔵庫やテレビ付。
YMCA台北青年国際会館の費用
台北駅に近い好立地。スタンダードのシングルルームで1泊1800NT$。無料のWi-Fiやテレビ、冷蔵庫などもついています。
台北教師会館の費用
朝食付き。すべての部屋でベッド追加不可です。二人部屋が学生料金で1泊1600NT$。
友星飯店の費用

師範大、台湾大に近く、繁華街に出るのも便利。ダブルベッドのシングルルームで1泊2400NT$から。
紅米国際青年旅館 の費用
個室や女性専用ドミトリーあり。ドミトリータイプで450NT$から。

※これらのホテルは日本語バージョンのサイトも開設しているところが多いので、検討される方はぜひ一度、検索してみてください。
ご参考までに、上記6施設の宿泊費のリストを下にまとめました。

宿泊施設 部屋タイプ 1拍料金
台湾師範大学  師大会館 二人部屋 1,200NT$
台北国際学舎 学生用二人部屋
学生用二人部屋(トイレ・シャワー付き)

ゲスト用一人部屋
ゲスト用一人部屋(トイレ・シャワー付き)
500NT$~ (1カ月8,100NT$~)

990NT$~ (1カ月16,000NT$~)
台北青年国際会館 シングル 1,800NT$~
台北教師会館 二人部屋 1,600NT$~
友星飯店 シングル 2,400NT$~
紅国際青年旅館 ドミトリー 450NT$~

その他の費用

ここまでが現地に泊まりながら授業を受ける費用。
そして他に比較的大きな出費項目として、以下の項目が挙げられます。

これに、通信費や交際費などを組み込めば、おおよその予算が把握できます。 生活費の中でウエートの大きい食費は、リーズナブルな学食を利用したりすれば3週間で2万円以下に抑えることもできるでしょう。 滞在期間が比較的短いですので、本場の味を思う存分食べ歩きたいという方は、予算を多めにとってもよいかもしれません。

3.中国語の感覚をつかもう ~3か月留学の場合~

授業料

ここでも大学別にコース料金を見ていきましょう。
台湾師範大学 国語教学中心(マンダリントレーニングセンター)の授業料です。
3か月コースの授業料

コース 毎週の授業数(時間) 授業料
レギュラーコース 10時間 25,200NT$
インテンシブコース 15時間 32,400NT$
個人レッスン(10時間/週) 10時間 84,000NT$
個人レッスン(6時間/週) 6時間 50,400NT$
個人レッスン(4時間/週) 4時間 33,600NT$
個人レッスン(2時間/週) 2時間 16,800NT$
文化クラス 2時間 4,500NT$

※このほか、登録料、保険料、教材費が必要です。
台湾大学 文学院の語学センターの授業料です。
年4回実施している中国語プログラム

コース 授業料
春季・夏季・秋季(各12週) 35,000NT$
冬季コース(10週) 29,100NT$

※週15時間の授業を受けることができます。別途、登録費(500NT$)やテキスト代が必要です。

宿泊費

留学生の滞在先としてよく紹介される台北国際学舎では、トイレ・シャワー付の学生用二人部屋で1ヵ月の料金設定が8100NT$(約3.1万円)となっています。

一般のホテルやワンルームマンションなどに比べれば割安ですので、これに滞在月数をかければ、最低限必要なレベルのトータルの宿泊費が算出できます。 ちなみに、上記の台北国際学舎の例では、3か月の宿泊費は24,300NT$(約9.4万円)となります。

その他の費用

ここで大きな出費となるのは、食費などを含めた生活費でしょう。
一般的に生活費は、贅沢をしなければ1ヵ月3~4万円ほどで過ごせると言われていますので、3か月で10万円前後あれば足りることになります。
これに主な費用(以下の項目)を加えれば、だいたいの予算が分かります。

4.じっくり腰を据えて ~半年留学の場合~

授業料

半年滞在の場合、1ターム3か月の語学プログラムを2ターム受講することになります。
例として、人気2大学の半年の授業料を見てみましょう。

大学 コース 授業料
台湾師範大学 レギュラーコース(10時間/週) 50,400NT$
台湾大学 春、夏コース(15時間/週) 70,000NT$

宿泊費

最初にドミトリーやホテルに滞在し、生活が落ち着いてから自分の希望に合った賃貸マンションを借りてもよいでしょう。
台北の家賃相場は日本の大都市圏の5~7割程度と言われ、市内中心部や駅周辺などアクセスに便利な物件は家賃も高めです。
しかし、学生向けのワンルームマンションなら安いところでは月1万NT$(約3.8万円)以下で借りられる部屋もあります。

実際には立地の良さや部屋のグレードなどによって相場も変わってきますが、このラインを基準に半年の家賃を計算してみると、以下のようになります。
なお、礼金は不要で、敷金も基本的には全部戻ってきます。

その他の費用

生活費を1ヵ月4万円に抑えたとすると、半年では24万円で済みます。
その他、以下の支出項目が加わります。

あくまで例のひとつですが、上述の授業料、宿泊費の内容で半年間留学した場合、 トータル費用として80万円以上は必要となってくるでしょう。

5.台湾ライフを満喫! ~1年留学の場合~

さて最後に、台湾ライフをたっぷりと満喫できる1年留学の場合の費用を見てみましょう。

授業料

1ターム3か月の語学プログラムを4ターム受講することになります。
人気2大学で4ターム(1年間)受講した場合の授業料の例を見てみましょう。

大学 コース 授業料
台湾師範大学 レギュラーコース(10時間/週) 100,800NT$
台湾大学 春・夏・冬コース(10時間/週)を全て受講した場合。 134,100NT$

宿泊費

台北の留学生がよく利用する台北国際学舎に泊まる場合と、学生向けワンルームマンションを借りる場合です。
それぞれ1年間の費用の一例をご紹介しましょう。

滞在先 費用
台北国際学舎(トイレ・シャワー付き学生用二人部屋) 97,200NT$
学生向けワンルームマンション 1,200,000NT$

その他の費用

生活費を一般的な平均の1ヵ月4万円とすると、1年間では48万円となります。 この他、以下の出費項目が加わります。

このうち海外旅行傷害保険代は、会社やプランによって変わってきますが。
目安として1年間で8万円から18万円程度とみておきましょう。

また余談ですが、語学留学のための停留ビザ申請の際、必要な書類の中に留学費用証明(50万円以上の残高証明)がありますのでご留意ください。

上記のもろもろの項目をすべて足していくと、1年間のトータル費用として150万円程度は準備する必要があるでしょう。

6.まとめ(費用比較)

ここまで、主な留学パターン(期間)別に費用の内容を紹介してきました。
ここでメインの出費の3項目について、 3ヵ月、半年、1年のトータル費用の例を表にまとめましたので、ご参考にしてください。

なお、授業料は台湾師範大学の3ヵ月レギュラーコース(週10時間)、宿泊費はリーズナブルな台北国際学舎の学生用二人部屋、生活費は月4万円を基準に計算してあります。(2015年4月22日現在の為替レート:1NT$=3.86円で計算)

費用項目 3か月 半年 1年
授業料 9.7万円 19.5万円 38.9万円
宿泊費 9.4万円 18.8万円 37.5万円
生活費 12万円 24万円 48万円
トータル 31.1万円 62.3万円 124.4万円
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