留学先のクラスと授業の内容
台湾で学ぶ中国語
中国語の習得を目的としているのであれば、台湾でも十分に可能です。台湾での中国語の習得に関して、よく聞く「台湾訛り」や「繁体字」の問題については、現在、「ピンイン」と「簡体字」で授業を行う学校も増えているので、HSKや中国語検定等の試験にも十分に対応できると思います。漢字文化の日本人は「繁体字」も受け入れやすいと言われますので、「繁体字」を勉強しておけば「簡体字」を習得するのも困難ではないようです。 訛りについては、中国大陸でも北方と南方で発音の違いがあるのと同程度と考えればよいでしょう。
台湾での中国語学習のポイント
台湾で使用される中国語は繁体字と注音(ボポモフォ)です。日本人が勉強を始めるにはまず発音からでしょう。漢字は日本人にとっては身近な存在ですから繁体字に対してもそれほど抵抗はありません。
ボポモフォとは
台湾華語(中国語)で使用される発音記号です。漢字の発音記号のような役割りがあります。中国で学ぶ際はローマ字からなる「ピンイン」を使用しますが、台湾では「注音」を使います。表記の仕方も全く異なります。
【注音符号】
ㄅ ㄆ ㄇ ㄈ ㄉ ㄊ ㄋ ㄌ ㄍ ㄎ ㄏ ㄐ ㄑ ㄒ ㄓ ㄔ ㄕ ㄖ ㄗ ㄘ ㄙ
注音の音韻は5声(軽声含む)あり、全部で37音あります。とにかく繰り返し練習するのみです。台湾の子供向けに発音練習サイトがありますので、注音の教科書を見ながら練習するとよいかもしれません。【発音練習サイト】http://www.mdnkids.com/BoPoMo/
授業で使用される言語
大学の語学センターでは基本的に中国語で授業が行われますが、民間の語学学校は初心者クラスは英語での授業が多いようです。欧米からの学生も多いので英語が使用されますが、日本人は漢字の読解力が高いので不平等にはならないと考えられます。
クラスのレベル分け
語学留学の場合、中国語ができなくても留学できます。
※大学に学位留学をする場合は、ある程度の中国語力が必要です。
台湾の留学プログラムには様々なレベルのクラスがあるので、初級者から上級者まで、 ありとあらゆる人のニーズに叶った留学することができます。
大学によっては、入学前にクラス分けテスト(レベルチェック・テスト)を行うところがあります。
テスト結果に基づいてクラス分けされるので、最適なレベルの授業を受講できます。
ご自身でクラスを選べない場合は、このような事前に レベルチェックしてもらえる大学を選ぶのも良いかと思います。
カリキュラム
カリキュラムや教材は、大学によって異なります。
しかし、基本的な「閲読」「听力」「読写」「会話」「写作」などの授業はどの学校でも行われており、
どの大学に行っても中国語を身につけることはできます。
その他、文化体験や試験対策などの授業に関しては、各大学によって大きく異なりますので、
事前に確認しておく方が良いかもしれません。
日本人の比率
文部科学省発表のデータによると、2009年の段階で約2150人の日本人が台湾へ留学しています。
台湾政府に認可されていない語学センターへの留学生も合わせると、
毎年約3000人くらいの人が台湾へ留学していると考えられます。
クラス内の日本人比率については、大学や語学センターによって異なります。一般的には8人前後のクラスが多いようです。
少なければ4人くらいのクラスもありますし、多ければ15人くらいのクラスもあります。
中国本土と比べれば少人数制の授業を行っているところが多く、
集中して学習できる環境が整っていると言っても良いでしょう。
補講講座
試験対策講座がある大学と、ない大学があります。
大学のカリキュラムに関しては、各大学のホームページをご確認ください。
ちなみに、台湾では「國家華語測驗推動工作委員會(SC-TOP)」が行っている試験を受験する傾向があり、
台湾にいてHSKを受験する人はごく少数です。
HSKは日本に帰国してから受験すると考えておいた方が良いでしょう。